牛肉の部位でどんな違いがある？
人気の部位から要チェック！
COLUMN #1
いろんなメディアや焼肉屋さんでも目にする希少部位、どのような部位があるか知っていますか？
牛肉にはたくさんの部位があり、それぞれの部位ごとに異なる特徴があるのです。
人気の定番部位から話題の希少部位まで、特徴をしっかりと把握することで、より楽しめるでしょう。
この記事では、人気のある牛肉の部位について詳しく紹介していきます。
当店で売れ筋の牛肉の部位
まずは、一般的によく食べられている牛肉の部位を5つ紹介していきます。
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肩ロース
一般的によく食べられる牛肉の部位としてまず挙げられるのが「肩ロース」です。
関西方面では「クラシタ」と呼ばれることもあります。
肩ロースは、牛肉の中ではもっとも大きな部位のひとつとして知られています。「リブ芯」「ハネシタ（ザブトン）」「カ ブリ」などに細かく切り分けられることが多いです。
全体的にきめ細かい肉質で、脂が霜降り状にほどよくのっているため、柔らかいのが特徴です。
牛肉らしいコクや旨味を味わうことのできる部位です。
また、大判のまま薄切りにすることでより一層、その風味や味わいを引き出すことができます。
切り分けた場合は、厚切りの焼肉・ステーキで食べ応えのある人気部位です。薄切りにすることでさらに旨味が増すため、しゃぶしゃぶ・すき焼きなどの料理に向いているでしょう。
ハネシタなどの希少部位は最高級の焼肉・ステーキとして人気があります。 また、首側の肉質は煮込み料理にも適しているため、角切りにして利用することも多い部位です。 -
ウデ（カタ・肩）
牛肉の場合、腕の肉を「カタ・肩」と呼ばれることがあります。
ウデの部位は、肩ロースを覆うように位置しています。
肩ロース同様に、さらに「クリ」「とうがらし（トンビ）」「みすじ」「ウワミスジ」などに細かく分かれるのが特徴です。
ウデは、筋肉が発達しているため脂肪分が少なく、タンパク質が多い赤身肉となっています。 その分、旨味エキスやゼラチン質であるコラーゲンなどが豊富に含まれています。
薄切りですき焼き・しゃぶしゃぶなどの料理に向いています。 また、前述の「みすじ」は、柔らかく濃厚な旨味があるため、希少部位の焼肉・ステーキとしても大変人気となっています。
赤身部分は、シチューやスープ、煮込み料理などにすることで、そのおいしさを引き出すことができます。 -
モモ
牛モモ肉は、一頭あたり約40kg前後ほど取れる部位で、その中で場所によって4種類に分類されます。「ランイチ（ランプ・イチボ）」「マル（シンタマ）」「内モモ」「外モモ」です。各部位がそれぞれ10kg 前後ずつ取れます。
「外モモ」はお尻からスネにかけてついている部位です。場所的に体全体を支える筋肉であるため、全体的に筋肉質で硬めの部位です。そのため、薄くスライスしてしゃぶしゃぶに使われたり、すき焼きなどの煮込み料理に使われることが多いです。
「内モモ」は「外モモ」に近い部分になると硬くなるのですが、それ以外は比較的柔らかい部位です。
「マル（シンタマ）」はモモ肉の中ではきめが細かくやわらかい部位です。
中でも最も霜降りが入る希少部位「ヒウチ（トモサンカク）」はモモ肉とは思えないほど柔らかい部位です。
「ランイチ（ランプ・イチボ）」はサーロインに続く腰からももにかけての部位で「ランプ」と「イチボ」を含めた呼び名です。 大きなもも肉を構成するいくつかの部位の中では「ランイチ」が最も味が良いと言われています。
「ランプ」はモモ肉の中で一番の柔らかさを持つ赤身の部位です。
イチボは「ロース側」と「ソトモモ側」で、違った味わいを愉しむことが出来る部位です。 ロース側は柔らかく、サシが多く入っているため甘みの強い部位です。ソトモモ側は筋肉質で歯ごたえがあります。赤身と霜降りの割合がちょうど良く、噛めば噛むほど旨みが溢れ出てくる部位です。 -
ヒレ
サーロインの内側にあり、バラとの間でクッションになっている部位です。
ヒレは脂肪が少ない部位ですが、きめ細かくて非常に柔らかい肉質が特徴となっています。
内臓の近くにあり、ほとんど筋肉を使わない部分なので、筋もほとんどありません。
また、とても上品な風味が特徴ですから、どのような人でも食べやすい部位だといえます。
最も柔らかい赤身肉のステーキとして不動の人気を誇っています。ヒレは、1頭の牛のおよそ3％しかない希少な部位です。
そのため、高級な牛肉としても広く知られています。
ヒレの中でも特に柔らかくきめ細かい部位を「シャトーブリアン」といいます。
ヒレの中央付近にある厚みのある部分のことで、牛1頭あたりから1〜2kgほどしかとれない非常に希少価値の高い最高級の部位なのです。
ヒレは、ステーキにしてさっぱりと食べたり、カツレツ、ローストビーフなどにして食べたりすることが多いでしょう。
厚みがあっても柔らかいので、ステーキにする際には少し厚めに切るのがおすすめです。 -
サーロイン
「サーロイン」は牛の腰辺りにある部位で、ロースの中心部分で特に柔らかいのが特徴です。
きめ細かく、上質な脂のおいしさを感じることができます。 牛肉の旨味がギュッと詰まっており、香りも非常に良いのが特徴でしょう。
霜降りが多いため、ジューシーな旨味や甘みを感じることができます。
ヒレでいう「シャトーブリアン」と同様に、ロースの中でもそのおいしさからサーの称号を授けられ、サーロインと呼ばれるようになったといわれている最上級の部位です。
サーロインは、ステーキに適しています。 優れた肉質なので、どのような焼き加減でもおいしく食べることができるのです。 また、しゃぶしゃぶ、すきやき、ローストビーフとして食べても、そのおいしさを堪能できます。
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人気のある牛肉の内臓の部位
牛肉は、肉の部分だけではなく内臓もおいしく食べることができます。
内臓の中でも人気のある部位を見ていきましょう。
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タン
牛の舌である「タン」は人気が高く、焼肉屋さんでも定番の部位です。
タンは、「タン先」「タン中」「タンサガリ（タン下）」「タン元」の4つの部分に分けることができ、付け根に近付いほど脂肪が豊富で柔らかくなります。
舌先のほうは、やや筋っぽく硬いのが特徴です。 タンは牛肉の部位の中では比較的ヘルシーですし、ビタミンや鉄分、タウリンなどの栄養素を豊富に含んでいることでも知られています。 焼肉では、薄くスライスしたタンを塩焼きにして、レモン汁をかけて食べるのが一般的でしょう。
焼肉によく使われるのはタン中の部分で、程よい弾力と歯ごたえがあります。 霜降りが多く柔らかいタン元は特上タンとして厚切りでステーキとして食べられる程です。
かたまりの場合には、じっくり煮込んでシチューにしてもおいしく食べることができます。 タン先は、特にシチューや煮込み料理によく使われます。 -
ハツ
牛の心臓部分である「ハツ」は、脂肪が少なめでヘルシーな内臓です。
ハツ以外にも、「ハート」「ココロ」と地方によって様々な呼ばれ方があります。
見た目はレバーによく似ていますが、細かくて緻密な繊維質が詰まっているため旨味が多く、独特のコリコリとした食感を楽しむことができます。
また、内臓の中では比較的臭み・クセが少なめなので、ホルモン類の中では食べやすい部位です。
貧血予防などの効果が期待できるビタミンB12を豊富に含んでいます。一般的には薄く切って焼くことが多いでしょう。 そのため、焼肉や串焼きなどでよく食べられています。 新鮮なハツはお刺身で食すことも可能です。
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小腸
牛の小腸で、丸い筒状のまま提供されることが多いためにマルチョウと呼ばれます。
その他にも、地域やお店・カットの仕方によって、「ヒモ」「コプチャン」「コテッチャン」「テッチャン」「シロ」など様々な名称で呼ばれることがあります。
マルチョウの特徴は、脂が多いホルモンであるということです。 甘みがあって食感はジューシー、プリプリしていて弾力もありますが、クセは少なく比較的食べやすいのがマルチョウです。
栄養面で見ると、マルチョウはビタミンB12が豊富です。貧血予防に効果があります。脂が多いためカロリーは100gあたり287kcalと少し高めになっていますが、コラーゲンたっぷりで女性にも人気があります。
腸の全体の長さの2/3（約40ｍ）を占め1頭から10kgほど取れる部位です。
好みに合う牛肉の部位を味わおう
ここで紹介した以外にも、牛肉には様々な部位があります。
それぞれに合わせた調理をすることによって、より一層牛肉の旨味を引き出すことができるでしょう。
中には、特別に上質な食感や味わいがある希少な部位もあります。
希少な部位は常時提供されることが少ないので、見かけたら是非食べてみることをおすすめします。
お気に入りの部位を食べるのもいいのですが、いつもとは違った部位を試してみることで新たなおいしさに出会うことができるでしょう。
希少部位については別のコラムでまとめたいと思います。
さまざまな牛肉の部位を試してみて、自分好みのものを探してみてください。
